おもしろコラム7月号
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となれば、大正以前は人糞有機農業の時代。いれば、まったくかからないわけもなく、たとえ、かからなかったとしても、ばい菌どころか、回虫に寄生虫、衛生的に良いはずが無いわけで。つまり、生野菜を洗っただけでそのまま食べるなどというのは、肥料をい人く糞らに、頼作ら物なにくはな直っ接たか現け代なだいかとら言出っ来たると話こなろわでけ、で実す際。にち作な業みしにて、    7月号-54  私は子供の頃にバキュームカーという物を見たことがある世代ですが、その頃、一度だけ、「肥溜め」という物の匂いを嗅いだことがあります。これはもう、悪臭などという生易しいものではなく、「熟成」の差でしょうか、本当に「鼻が曲がる」という表現が相応しいものでした。その、汲み取りが対価をもらう方から、代金を払って持って行ってもらう方に変わってきたのが、大体、大正期あたりから。戦中戦後の一時期を除いて、この傾向は変わらず、今に至るわけです。     (小説家 池田平太郎絵:そねたあゆみ)201707 /-    

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