おもしろコラム7月号
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  牛乳物語●アジア人は牛乳が苦手●ヨーロッパで牛乳が飲まれるようになってわずか160年程度   あなたは牛乳をゴクゴク飲めるタイプ? なんでも日本人や中国人は8割以上の人が牛乳を飲むとお腹の調子が悪くなるそうです。中央アフリカの黒人や南米の先住民なども苦手な人が多いらしいのです。牛乳を飲んだら腹がゴロゴロするという症状はズバリ「乳糖不耐症」と呼ばれ、小腸内で乳糖分解酵素という酵素が十分に作られないため、牛乳などに多く含まれる乳糖を消化することができないのだとか。牛乳を飲んできたのは、主に北欧や西ヨーロッパの人たちで、そういった人たちでも1〜2割ほどの人がお腹の調子が悪くなるのだそうです。でもヨーロッパの人も大昔から牛乳を飲んでいたわけじゃなかったんです。実はヨーロッパで牛乳を飲料として飲むようになったのは1850年くらいから。そんなに飲料としての牛乳の歴史は長くないようなんです。牛の家畜化は約1万年前にメソポタミアあたりではじまり、搾乳は8千500年前あたりから行っていたというか7月号-55ら、かなりの歴史があります。ただし……、牛乳は飲み物というより、チーズやバターを作ったり、料理の材料として使っていたらしいんですね。それともお腹がゴロゴロするタイプでしょうか?      

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