おもしろコラム7月号
55/197

と声を張り上げ、豆腐屋はラッパを鳴らしながら朝晩決まった時間に家の前を通った。冷蔵庫のない時分は、むしろ、新鮮なものを食べることができた時代でもある。」近くにコンビにがあり、冷蔵庫には食材が溢れ、飢餓の恐れはなくなったものの、食材の旬を見失った現代、はたして、我々は贅沢になったのだろうか不幸になったのだろうか?。原子力の電力も必要でなかった時代の食生活の方がむしろ贅沢に思える今の時代だ。92歳になる彼の後輩達もすでに鬼籍に入り、本を配る人もほとんどいなくなったので、自叙伝は電子ブック化した。今でも毎日裸眼で新聞を読む彼は、padを繰りながら自分の若き良き日々を毎日、幸せな気持ちで思い起こしている。お礼にいただいた信楽焼きの立派な壷に良く似たものに、先日のお宝鑑定団というテレビ番組で1500万円もの高値が付けられた。壷の価値がわからない自分は今、この壷をネットオークションに出品するかどうか躊躇している。壷の旬はいつなのだろうか?ジャーナリスト (/-i第2章 食のコラム        井上勝彦絵:そねたあゆみ)13077 月号 -55

元のページ  ../index.html#55

このブックを見る