おもしろコラム7月号
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人、イタリア人の技師、ドイツ人の警官」というのもあるそうですが、結局、「イギリスの飯のまずさ」は万国共通の認識のようですね。そう言えば、昭和42年頃、マンガ「ゴルゴ13」では、「国歌を聴くと、アメリカ人はファイトを燃やし、イギリス人や日本人は厳粛になり、フランス人は果敢になるというが、フランスの役人だけは動揺する。やることなすことうまくいってないからだろう・・・」というセリフが出てきましたが、まあ、如何にも戦後20年の当時らしいな・・・と。また、黒澤明監督の名作「七人の侍」も結構国民性がわかるそうですね。監督が生前、インタビューに答えて言っておられましたが、「アメリカ人は志村喬演じる島田勘兵衛のリーダーシップが好きで、フランス人は久蔵(宮口精二)のストイックさが好き。で、イタリア人は菊千代(三船敏郎)が好き」なんだそうです。何となく、わかるような・・・。ちなみに、私の友人に聞いてみたところ、圧倒的に多かったのが勘兵衛でしたが、私は断然、宮口精二さんの久蔵が好きです。その意味では私はフランス人的なんでしょうか?     (文:小説家 池田平太郎絵:吉田たつちか)201007/-    7月号-61

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