おもしろコラム7月号
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  失敗から生まれた世界一多く飲まれている炭酸飲料ら   世界一多く飲まれている炭酸飲料水をご存じでしょうか? カ』の意味をご存じでしょうか?コカ・コーラのコカはあの悪名高き麻薬の『コカイン』のコカなのです。もともとコカは、メキシコや南米原産の木で、先住民は宗教儀式や痛み止めとしてコカの葉を使っていました。ときは19世紀、欧米ではモルヒネ依存症患者が多くなり、その治療薬として登場します。麻薬の治療薬に麻薬とは、ウイスキー依存の治療として焼酎をすすめるようなものですが、当時としては、コカインはそういう立ち位置だったのです。19世紀のコカインはそう悪いものとも考えられておらず、名探偵シャーロック・ホームズもコカイン愛用者として描かれ、有名な精神分析医のフロイトなどは自らも使用し、多くの人に強壮剤や憂鬱を吹き飛ばす魔法の薬として、多くの人に勧めたりしていたほどです。1885年、アメリカの薬剤師ジョン・S・ペンバートンはモルヒネ依存症やうつ病の治療薬として、フレンチ・ワイン・コカを開発。これはワインとコカインの混合物でした。ところが、当時アメリカでは禁酒運動が盛んになり、フレンチ・ワイン・コカもアルコールを含んでいるため攻撃の的に。そこでペンバートンがお酒を含まない飲料として、コカ・コーラを開発するのですが、ここでもわかるように、当7月号-73時はコカインよりもお酒の方が悪者だったのです。ペンバートンは、お酒を含まないコカイン入りの治療薬の研究することになるのですが、そこで目をつけたの「コーラ」です。そうです。コカ・コーラです。ではコカ・コーラの『コ       

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