おもしろコラム7月号
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これら熱失神や熱疲労を発症した場合の応急処置は、涼しい場所に移動し、水分を補給すること。吐き気やおう吐で水分補給が出来ない場合は病院に運びましょう。長時間スポーツをする人に多いのが、熱けいれん。大量に汗をかき、水だけを補給して血液中の塩分が低下すると、足・腕・腹部の筋肉にけいれんがおきます。この場合は塩分を0.9%含んだ水を飲むと症状が改善します。具体的には1リットルの水に対して2グラムの食塩を溶かします。最後に熱射病。これが一番危険です。体温の上昇のため、中枢機能に異常をきたします。意識障害があらわれ、頭痛、吐き気、めまいなどが起こり、最悪の場合、脳・心臓・肺などの臓器障害をおこして死に至ります。熱射病と思われる場合は直ちに救急車を呼び、待っている間に全身に水をかけたり濡れタオルをあてたりして体を冷やしてあげてください。このような熱中症にかからないためには、薄着を心掛けること、熱い日の外出は控えて冷房のきいた室内にいること、十分な睡眠をとって体調を整えることが大切です。2013年、6月1日より環境省では『熱さ指数』のメール配信を実施しています。この情報を基に、自ら熱さ対策をするのも熱中症を防ぐことにつながると思います。(フードアナリスト 愛川いつき絵:そねたあゆみ)201307  /-   7月号-95

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