おもしろコラム7月号
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     脱水と熱中症のおはなし」もうすぐ夏本番、今年の夏も暑くなるようですね。暑いと聞くと熱中症を連想するかもしれませんが、少し前までは熱中症より脱水の方がよく聞かれていたと思います。最近、さかんに注意を呼びかけているのは主に熱中症のほうだと思うのですが、なぜ脱水よりも熱中症なのでしょ    7月号-96  うか?またその違いとは何なのでしょうか?人間の身体は約70%が水分です。生きていくために水分が欠かせないのは、身体の中の老廃物を外に出すためと、排泄で出ていった水分を補給して、身体の水分バランスを保つ必要があるためです。もし水分をとらずにいると身体の中が乾き循環が滞り、最悪命にかかわる事態になることもあります。またお年寄りでは身体の乾きを感知する、渇中枢(かつちゅうすう)という脳の機能が鈍くなっていることが多いため、通常ならのどが乾いたと思うような場面でも、自覚があまりないために、充分な水分補給が出来ないということもあります。そのような理由で体内の水分が欠乏してしまう、これが脱水です。さらにこの脱水状態が続いてしまうと、汗をかくことができなくなるために、身体の中は砂漠状態になり熱を帯び   

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