おもしろコラム8月号
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/- [][] []ん。まず一つは先の「やぶきた」のように育成の場所やその樹の特徴などから命名されるもので、例えば狭山(埼玉県)で育成され強い香りを持つ「さやまかおり」や静岡で育ち香りの優れた「香駿こうしゅん‐」などがあります。静岡の旧国名である駿河から一文字を取って他にはその品種が何のお茶用に育成されたかによる名付けもあります。「かなやみどり」など、緑茶用品種抗アレルギー効果が期待される注目品種の「べにふうき」のようにとができます。また、名前からその品種の性質を知ることもできます。 「やぶきた」のように育つ速さが標準的な中正品種に対して、早く収穫できるものを早生(わせ)、遅いものを晩生(ばんせい・おくて)といいますが、このことを踏まえると「おおいわせ」は早く新芽が出る早生品種、「おくゆたか」は遅く芽が出る晩生品種、と読み取ることができます。このようにお茶の品種の名は、樹の性質、特徴や、地名等を組み合わせたものが多いのです。最近は名付けも多様になり決してこれまで述べた限りではありませんが、この前飲んだ美味しいお茶がどこで生まれたどんなお茶なのか、名前の由来という新しい切り口からももっとお茶の世界に親しんでみてください。現庵駿河の香りの意というわけです。絵:吉田たつちか)200908べにがつくなら紅茶用、と知るこみどりがつけば     (文:日本茶インストラクター 8月号-35

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