おもしろコラム8月号
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らっていたという。最期の食事も、神田にある料亭だった。(『知識人99人の死に方』より引用)京都の料亭を中心によく見かける「懐石料理」。語源は「茶道」と「禅宗」だった。 めの禅僧の裏技だった。暖めた石を懐に入れると、空腹感が収まるというものである。千利休もそれに倣おうとしたが、大名、それも織田信長などのVIPを相手にする身分ゆえに下手なことはできない。そのため、本来では出さないちょっとした料理を出したのである。これが、「懐を暖める石の役割の料理」、懐石料理の始まりである。     (文:HERMIT/       カレー南蛮の南蛮ってなに? 「カレー南蛮」「チキン南蛮」「かも南蛮」と「南蛮(なんばん)」とついた日本料理ってありますよね。皆さんはなぜこれらの料理に「南蛮」ってついているかご存知でしょうか?いや…… う?時代劇とかを観ていると、戦国時代の物語に「南蛮人」というのが出てきます。文字のイメージですと、南の島の野蛮人って感じですけど、これはヨーロッパ人のこと。じゃあなんでヨーロッパ人を南蛮人と呼ぶのでしょう?この「南蛮」なる言葉は、もともと中国の言葉でした。 中国で、その中国の四方に住む人は皆野蛮人という考え方です。絵:吉田たつちか)200608中国には「中華思想」というのがあって、世界の中心はもともとは空腹に耐えるた    8月号-46  その前にそもそも南蛮って何のことでしょ  -  

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