おもしろコラム8月号
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ひどく気に入り、ヘスペリいう、秘境に植えました。そしてその園の見張りに、ラドンという、百個の頭を持った竜に任せていたのです。ヘラクレスは、ヘスペリデスの園がどこにあるかさえ知りません。知っていそうな人に尋ね回りようやく場所はわかったものの、「人間がそこへ行くことはできないよ」という、新たな障害にぶつかります。しかしヘラクレスの耳に、アトラスという神さまの噂が届きます。アトラスの娘たちこそが、そのヘスペリデスに植えられたリンゴの世話をしている、というのです。そこでヘラクレスはアトラスのもとを訪れて事情を打ち明けるのですが、さすがのアトラスも、ラドンを恐れて近づくことができないのだと言われます。ヘラクレスが園を見渡すと、1本のリンゴの木に、1匹の巨大な竜が巻きついているのが見えます。ヘラクレスは、猛毒を塗りつけた矢を、その竜、つまりラドンに向かって放ちます。そうして巨大な竜ラドンは絶命しヘラクレスは11番目の冒険にも成功しました。しかし女神ヘラは、お気に入りのリンゴの園を長いあいだ守ってくれていたラドンを哀れに思い、天に召し、りゅ-            (コラムニスト う座になった、と言われています。(りゅう座とヘラクレス座は夜空で並んで輝いています)気象予報士 チャーリー)2016088月号-7

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