おもしろコラム9月号
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豊臣秀吉が低い身分から、一代にして築いた豊臣家。しかし、その豊臣家も、秀吉の晩年に出来た息子、秀頼の時代になると妙な名門意識ができていることにおかしさをこらえ切れません。母方が名門・・・と言ったところで、秀頼の母・淀殿は父方である浅井家も母方である織田家も、その数代前から下克上で身を起こしてきたに過ぎず、天皇家を取り巻く公家などから見れば、浅井、織田、豊臣家程度で名門意識なんて、笑止千万だったでしょう。面白いもので、明王朝の創始者・朱元障もまた、流民の中から一代にして王朝を築いた人物ですが、この王朝も末期になると名門意識が出てきています。流民だったことは、はっきりし 権力とは何ぞや   129

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