おもしろコラム9月号
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「帰りのタクシーはお客さま各自で早めに確保してください」小生の住む田舎の村にはタクシー会社が1社しかない。運転    手の平均年齢も70代だ。中には80代の運転手もいる。難聴気味で、会話もままならない。自宅から駅まで頼むと、国道周りのコースを敬遠する。国道にでるには信号がなく見通しも悪い丁字路を右折する必要があるが、危ないからと遠回りする。そのため、タクシー代も割高になる。この会社は車は使いまわしでなく、各運転手毎に1台あてがわれている。彼の車は外板が傷だらけだ。よく擦るからだ。乗る方も命がけだ。日中は駅前に2〜3台いるが、電車から降りる人も少なく、暇をこいている。コロナ過の時は、売上も激減したと嘆いていたが、特段、焦ってもいない様子。ほとんどの運転手が年金暮らしか、お金持ちなので、タクシー運転手の給料だけで暮らしているわけではない。そのため、危険な夜間の運転を敬遠する運転手が多い。昼間     タクシーが来ない行きつけのスナックにこんな張り紙が現れた。176

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