おもしろコラム9月号
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巨椋修(おぐらおさむ))201609/高かったのに対して、「イタ飯」はお値段もお手頃、お気軽にお店で食べられるオシャレな料理であったからです。バブルの時代に沸き起こったグルメブームですが、このブームはバブルが崩壊し、平成不況が続く現在までまだ終わっていません。お金持ちだけではなく、お金持ちではない庶民も、それなりの美食を求める人がたくさんいます。立ち食い蕎麦屋めぐりをする人、美味しいスイーツを求めてお店めぐりをする人、出版不況のなかで、ラーメン本は途切れることなく売れ続けています。また、家庭内においても、出てくる料理は西洋料理、中華料理、日本料理と、世界各国の料理が出され、子どもがお母さんにたずねる言葉は「お母さん、今夜のごはんはなあに?」なのです。意外かも知れませんが、日本の家庭ほど世界各国の料理が当たり前のように出てくる国はありません。日本人はほぼ全員がプチグルメなのです。まさにグルメ大国ニッポン! お日本はグルメの時代なのです。さあて、読者の皆様は、今夜なにを召し上がりますか?-          (食文化研究家 絵:そねたあゆみ)そしていまな●グルメ大国ニッポン!49

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