おもしろコラム9月号
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織姫星と彦星とをつなぐ真ん中の星は、中国ではカササギ(カラスの一種)と見なされ、その大きな鳥が、1年に1度しか会えない恋人同士の橋渡しをすると考えられています。織姫星も彦星も、カササギをつなぐ星々にも、明るく輝く1等星があります。カササギの1等星は西洋では「デネブ」といいます。この付近の星々を結ぶことは不思議なことに洋の東西を問わずに言えることのようで、西洋ではこの辺りに散らばる星々をつないで「はくちょう座」を名づけました。東洋ではカササギ、西洋でははくちょうと、いずれも鳥になぞらえている点も興味深く感じます。はくちょう座はその形から別名を「北十字」とも呼ばれます。ギリシアの神話では、このはくちょうは、恋多き大神ゼウスの仮の姿だとされています。この人間らしくどこか憎めない大神は、神々だけでなく人間の女性にも恋をしました。社日も秋分・春分の前後の雑節ですが、もう一つ、彼岸もあります。春分・秋分の日を挟んだ前後3日ずつの計7日が彼岸に当たります。       (気象予報士 小説家 チャーリー絵:吉田たつちか)201009。    6/-  

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