おもしろコラム9月号
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と、「人      人類はお肉を食べて進化してきた人類が巨大な脳を持ち、科学文明を発達させるほど頭が良くなったのは、約250万年前、動物の肉を食べるようになったからと言われています。肉の持つ高い栄養やタンパク質が人類の脳には欠かせなかったからです。脳は他の臓器に比べると大きなエネルギーを消費するからです。肉を食べることで人類は脳を現在まで発達させてきたのです。 し、大型獣を狩り尽くしたあと仕方なく菜食を取り入れた」という説があるくらいです。 食文化研究者のマービン・ハリスによると「人類の歴史の大部分、我々の身体は1日に約788グラムの肉を消費するように適応していた」そうな。日本人の肉類摂取量は1日せいぜい100グラム程度でしょうから、石器時代の人類は現代人と比べて7〜8倍もの肉を食べていたようです。 人類は1万年ほど前から、農耕を行うと同時に、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウシ、ニワトリ、アヒルなどを飼うようになります。 食べるお肉として人類に愛されたのは、ブタとヒツジをあげることができます。日本人にとって、ヒツジはそれほど多く消費されていませんが、世界的にはウシ、ブタに次いで親しまれているのがヒツジなのです。いまはウシが好まれていますが、食肉として牛が王者になったのは20世紀後半から。育てるのに時間も手間もかかりますからね。その点楽なのはブタとヒツジというわけです。 世界の宗教や民族には、それぞれに食のタブーというものがあって、お肉に関してはイスラム教徒やユダヤ教徒はブタ、ヒンズー教徒はウシ、ユダヤ教徒・キリスト教徒・イスラム教徒はウマを食べません。遊牧  それどころかテルア ビブ大学の研究による類は最初に肉食として進化69

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