おもしろコラム9月号
8/182

北の空で、北半球では一年中見ることのできる星座があります。その一つが、こぐま座です。こぐま座は、ひしゃくの形をしていて、その先端には北を示す目印となる北極星があります。北極星は動かないと思われがちですが、一晩のうちに小さな円を描くようにして、わずかに移動しているように見えます。同じようにひしゃくの形をした、「北斗七星」と呼ばれる星座を、おおぐま座と呼びます。今回はこれらの星座がなぜ天に昇ったかを紹介します。森に住む妖精の一人に、カリストーという元気な娘がいました。大神ゼウスはカリストーに恋をしました。二人のあいだにはアルカスという男の子が生まれ、二人はしあわせに愛し合っていました。しかしそのことを知ったゼウスの妻、女神ヘーラーは嫉妬に怒り狂いました。ヘーラーは、カリストーの体を毛深くし、声を低くし、狂暴な熊に変えてしまいました。誰からも美しいと誉めたたえられていた口も、 こぐま座、おおぐま座  7  

元のページ  ../index.html#8

このブックを見る