おもしろコラム11月号
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起きているときは、適度に交感神経が働き、快適に仕事をこなすことが出来ますが、夜になると副交感神経が働き、リラックスして消化管が動き、眠りにつき、解毒排泄がうながされます。ところが仕事や勉強などに熱中し過ぎて、昼も夜も関係無しに次から次と頑張っている方は、延々と交感神経が働き続けています。副交感神経支配の時間が相対的に減ってしまいます。交感神経が異常に緊張しているとき、人は痛みや疲れ、だるさなどを忘れ、神経がいきり立った状態で頑張ることができます。これは、例えば足を怪我して出血していても、敵から襲われ、生きるか死ぬかで逃げているとき、痛みを忘れて走れるのと同じです。つまり、交感神経が常に有意になると、炎症があっても、疲れがあっても、痛みやだるさが感じ難くなります。そうして、解毒の機会を失うことにより、体は汚れてゆき、ある日突然に体が悲鳴をあげることになります。よく、しょっちゅう体の不具合を感じる方がおられますが「あ~でもない、こ~でもない」と言いながら、意外と長生きします。これは、痛みや疲れを感じやすい体であるために、体を温めたり休めたり、無理をしない等の養生が出来るためです。痛み、汗、二便はすべて解毒排泄反射で、副交感神経が優位なときにおこります。ですので、過剰な副交感反射は、痛みやだるさ、しんどさを伴うのですが、治癒するための一課程です。鎮痛剤やモルヒネなどは、過剰に交感神経を緊張させ痛みの感覚をマヒさせることで痛みを抑えます。一方、副交感神経は強く抑制されるので、解毒や排泄機能が働かなくるために、激しい便秘などを伴います。交感神経が過剰な状態は、さらなる緊張を生んでゆきますので、活性酸素を大量に発生させ、がん化や老化に拍車をかけてゆきます。 「自分は丈夫だ! とを感じ取ることが出来る体こそが、良い体です。そして、昼間は元気に働くけれど、夜はリラックスして早めに眠11月号-119健康だ!」と豪語している方は、いつもと違う見方をしてみてください。痛みや怠さが有るこ    

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