おもしろコラム11月号
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何が言いたいかというと、要は「金が欲しい」と言うのなら、人が「して欲しい」と思うサービスを提供すればいいわけで「人はこれをして欲しがっている」とか、「これがあったら皆、便利だろうな」などということを積極的に人に施してやればいいんですよ。逆に、自分がそれをして欲しいなら、相手にも何らかのサービス券をあげてしてもらわなければならない。どれくらい、自分のサービス券を相手に渡してまで、それをして欲しいか?ということでしょう。ただ、皆がそのサービス券が欲しくなればそこに競争が生まれるわけで、となれば、人がして欲しいことを言われてやっていたのではもらえる確率は低くなります。たくさんサービス券が欲しいなら欲しがるであろうサービスを言われる前に提供しなければならないわけで、かつ、満足させればなお良しです。ところが、この論理には範疇外の事象があります。それは誰かの持っているサービス券を奪ってしまうこと、即ち、泥棒です。だから、泥棒は公権力によって厳しく取り締まられているわけでしょうが、でも、現実には、「浜の真砂は尽きるとも・・・」ではないですが、泥棒の種は尽きないようです。この点で、分かれ道で、もし、迷うようなときには「倫理」というのは、確実に一つの「道標」(みちしるべ)に/          (小説家 はなるでしょう。まったく迷わないならこの限りではありませんが、もし、わずかでも迷うようなら倫理に背かない方に行けば、とりあえずは間違いないと思いますよ。池田平太郎絵:そねたあゆみ)11月号-165

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