おもしろコラム11月号
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どころか、使った総額と残高が即座にスマホに表示される便利さに驚く。本来の用途である駅の改札は大丈夫か、宇佐美駅から隣の伊東駅まで乗ってみた。これも当然クリア。これまでは、残高が無くなってきたらわざわざ駅まで行ってチャージしていたのだが、これもスマホ内で出来るのでひと手間省けた。昔は駅の改札には切符切りがいて、その手さばきの鮮やかさが競われていたもので、鉄道学校でも最初の実技訓練は切符切りだったという。あれほど大勢いた切符切り要員はどうしたのだろうか。配置転換されたかレイオフされたか。それとも、規制が緩和され、駅中に各種商店が生まれたので、そこが新たな職場になったか?AI時代になり、切符切りのように、今後無くなる職業はどれかとまことしやかに雑誌などで、喧伝されているが、すでに、銀行員、税理士、会計士など少なからず影響が出ているようだ。経済産業省のデータによると、平成27年の日本のキャッシュレス決済の比率は184%。韓国の891%や中国の60%、カナダの554%などで、日本は世界的にも、この分野では遅れている。先日、ソフトバンクの孫正義社長の講演をYouTube で見たが、彼は、QRコード決済サービス「PayPay(ソフトバンクとヤフーの合弁会社)」でのキャッシュレスサービスの日本展開を、自信をもって語っていた。有言実行、目標貫徹、規制突破大好きの彼のことだから一気に進めるに違いない。昔、台湾に行った時、路上のパーキング方式がただ白ペンキで駐車エリアの四角を書いただけだったのに驚いた。そのエリア内に駐車すると、巡回している管理者が車のワイパーに紙を挟むだけ。駐車エリアを利用した人はその紙を持って、最寄りの銀行や郵便局で代金を支払う。日本のようなコインパーキングの機器もいらないので設備投資金額はごくわずかで済む。これにQRコード支払い方式を加味すれば駐車管理者も不要で、さらにコストが安くなるはずだ。キャッシュレス先進国の韓国や中国では露11月号-171   .   ..     

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