おもしろコラム11月号
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井上勝彦絵絵:吉田たつちか)202211 /-  界視察団の同行取材だったが、一緒にいった自動車修理工場の経営者達は、ブランドバックを棚買いしていた。最近    11月号-194  の中国団体客の爆買いを笑えない風景だった。円安で、食料品をはじめ輸入物価、輸入原料にともなう食材や電気・ガス、ガソリン代などが急速に値上がりして庶民の生活を苦しめている一方、大手メーカーや商社などは過去最高益を叩き出している。外為特会で外債を持っている日本政府の含み益は今回の円安で37兆円にも膨らんでいるとの指摘もある。日本は富裕国なのか貧乏国なのかさっぱりわからない。コロナ過も沈静化局面を迎え、円安のメリットを享受できる海外からの観光客激増で、旅行・飲食業などもそれなりに潤うことが期待されている。外貨資産もなく、わずかな小遣を握りしめて夜の安酒場を徘徊している小生にとっては、円の価値の上がり下がりは遠い国の出来事としか思えず、格段のメリットもデメリットもない今日このごろだ。   (ジャーナリスト 

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