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渋沢栄一とその時代 

・文:小説家 池田平太郎
・/絵:吉田たつちか
・発行:2021年1月

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令和3年(2021年)のNHK大河ドラマは、「日本資本主義の父」渋沢栄一が主人公の「青天を衝け」ですね。
 ただ、私が、渋沢栄一=大河ドラマと聞いて、まず思ったのが、「大丈夫か?」ということ。もちろん、立派な人だったことには違いないのですが、こと女性関係に限っては、だいぶお盛んだったみたいなので・・・。(「栄一の銅像はどこを向いているか?新橋と柳橋の中間を睨んでいる」と言われ、「論語と算盤」を唱えた栄一を、妻は「論語とはうまい物を見つけなさった。聖書だったら守れやしない」と言っていたと。)ただ、同時に、それは、「人類史上もっともいい時代に生きている」現代日本人が、我々の価値観のみで軽々に非難することでもないのかなと。
 明治の終わり、当時の七代目松本幸四郎の18歳の娘が、たいそうな美人だという評判を聞きつけ、「妾に所望じゃ」と言ってきたのが老雄・勝海舟。このとき、多分、もう、70歳代(今なら90代?現代なら、もう、パトカーではなく、救急車の出番になるところでしょう)。このときは、娘に想う人があり、どうしても承諾せず結局、縁談成立(?)とはならなかったそうですが、こう聞くと、「当たり前でしょ」と思われるかもしれません。が、当時は、そもそも、日本に限らず、世界的に女性の就業機会が少なかったんですよ。女性が自立して食っていける職業となると、産婆と髪結いくらいで、他は女中でなければ、売春婦になるしかなかったわけで。つまり、大半が専業主婦だったということですね。ということは、逆に言えば、大半の女性が、夫と死別離別したりすると、実家の援助がない限り、いきなり貧窮に喘いでしまうということです。
 明治になって、元旗本の隠居が後添えを募集したところ、30歳過ぎの女性が山のように集まったという話があります。
(女性の平均寿命が43歳の時代の30代ですから、今で言えば、50代から60代くらいに相当するでしょうか。)つまりはそのくらいの世代で、いかに食っていけない女性が多かったかということ。そう考えれば、勝海舟や栄一のような人の「お手が付く」ということがどういうことだったか。現代のように、イケメンなどで相手を選べない、厳しい現実があったということですね。一方で、栄一の長女は、夫が死んだとき、弔問にきた上流階級の未亡人から、「お宅にはお妾さんがいらっしゃらなかったんですって。さぞかし、御不便だったでしょうね」と真顔でいわれたとか。当時は、夫人の側も、あまり、気にしていなかったということでしょうが、ただし、これはあくまで上流階級の話。稼ぎもない庶民は、いつの時代も別ですよ。

(小説家 池田平太郎)2021-1

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