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日本の魚食文化とこれから

・文:食文化研究家:巨椋修(おぐらおさむ)
・/絵:吉田たつちか
・発行:2021年5月

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 日本は海に囲まれた島国です。47府県には海があり、漁港や漁村があります。首都東京にも漁師さんがいます。海なし県でも鯉の養殖をやったり、渓流の魚が伝統的に食べられており、また、海なし県である山梨県は人口に対して寿司屋の数が日本一多いと言われています。やはり海なし県の京都の料理ではハモ料理が欠かせません。
 また皆さんがスキーや山あいの温泉旅館にいったとき、海魚のお刺身が出てきたのを経験したことがあると思います。それくらい日本人はお魚大好き民族であり、魚の食文化がとても発展した国ともいえるのです。
 全国にある漁港や漁村では、ほぼ毎日漁に出て魚をとり漁港に集められ、全国に運ばれるのですが、漁港や漁村、あるいは漁師さんのところには、多少型が悪かったり傷がついていたりして売り物になりにくい魚が余ることが毎日のようにあるそうです。
 当然、そういう魚は漁師さんや魚屋さんが食べることになります。新潟の漁師の家に生まれた東京海洋大学のながさき一生氏によると「ズワイガニとかはいまあまり食べたいとは思いません。子どもの頃に飽きちゃって」なんてことになるのだとか。
 そういった漁村や漁港では、毎日のように出る魚をより美味しく、あるいは飽きないためにいろいろな工夫をして食べるようになります。これも魚食文化の一つですね。
 例えば東北の三陸地方ではアワビがよく捕れるのでアワビカレーが生まれ、神奈川の三崎町はマグロの水揚げ基地として有名ですが、地元の人はマグロをバーベキューするのだとか。アワビカレーにしてもマグロバーベキューも、他の土地では考えられない発想ですね。
私の出身地神戸市の垂水という町では小魚のいかなごがよく捕れたようで、地元の人が「くぎ煮」という家庭料理にしていましたが、いつの間にか名物になりました。このように地元の家庭料理、工夫料理が名物になるというのも魚食文化ですね。
しかしそんなお魚大好き日本人にも、近年では魚離れが進んでいて、昭和40年と平成18年の1人1年当たりの購入量を比較すると、生鮮魚介類の購入量が約3割も減少しているそうです。
魚離れの原因は、肉食の広がりだけでなく、「骨を取るのが面倒くさい」「料理がめんどうだから」というのが主な理由。実際、回転ずしなどでは子どもにも大人気なわけですから、「カンタンに作れて、カンタンに食べることができる」というように日本人の志向が変化してきたのが大きな理由のようです。
魚介類はカルシウムをはじめとするミネラルのほか、「DHA(ドコサヘキサエン酸)」や「EPA(エイコサペンタエン酸)」などの栄養素がふんだんにあり、しかもこのDHAやEPAは体内で作ることができないため、食べ物から摂る必要がある栄養素です。
 このDHAやEPAは記憶力・集中力の維持、目の健康の維持などの効果があるとされ、魚を多く食べるほど心筋梗塞になりにくいといった研究報告もあるくらいで、魚離れは日本人の健康に悪影響を与えるのでは? と懸念されているといいます。
さてさて、お魚大好き日本人。これからも日本の魚食文化を伝え、発展させていってほしいものです。

(食文化研究家:巨椋修(おぐらおさむ))2021-06

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