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お好み焼きは東京生まれ  

・文:食文化研究家:巨椋修(おぐらおさむ)
・/絵:吉田たつちか
・発行:2021年1月

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●お好み焼きは東京下町生まれ

 『大阪名物お好み焼き』、はいこれは間違いではありません。ところがお好み焼きの発祥は大阪ではないのです。意外なことにお好み焼きは東京下町生まれなのです。
 お好み焼きは、元々江戸時代の『文字焼き』から発達しました。文字焼きとは、鉄板に小麦粉などを水で溶いたもので文字や絵を書いて焼くお菓子。
 江戸時代は屋台で、子ども相手に売っていたもの。さてこの文字焼き、モジ焼きと聞いて何か思い当たりませんか? モジ焼き、またの発音をモンジ焼き。もうお判りでしょう。『モジ焼き』→『モンジ焼き』→『モンジャ焼き』
そう、江戸時代の駄菓子、文字焼きから東京下町名物もんじゃ焼きに発達していくのです。
 文字焼きは一方でもんじゃ焼きに。一方でお好み焼きに枝分かれしていったのでした。

●天ぷらもステーキもお好み焼き?

 大正時代のお好み焼きの屋台メニューには、なんと天ぷらやビーフステーキ、寄せ鍋、寿司なんてものがあります。子ども相手の駄菓子ですから、もちろん本物ではありません。水で溶いた小麦粉を薄く鉄板に塗る。そこに天ぷらなりステーキなりの、味付けをしたり、それっぽいものを乗せたりしウスターソースや醤油、あるいは黒蜜などを塗って食べさせる。いわばモノマネ料理だったのです。
 お好み焼きなのに黒蜜?って思った人もいるかも知れませんね。現在のお好み焼きはほとんどがソースですよね。でも戦前のお好み焼きは子どものお小遣いで食べるもの。鉄板に溶いた小麦粉、例えばその上にお餅やアンコを乗せて食べるのもお好み焼きの一種。
この甘味としてのお好み焼きが、生き残って現代に伝わっていれば、和製クレープになっていたかも知れませんね。

●お好み焼き大阪広島に進出す!
東京下町生まれのお好み焼きが、全国、特に大阪や広島に伝わったのは大正時代の終わりから、関東大震災の後、各地に避難してきた人たちが伝えたようです。このときの名前は『一銭洋食』や『洋食焼き』
関西では小麦粉のメリケン粉(アメリカの小麦という意味)と呼び、洋食はウスターソースが定番でしたから、まさに一銭で食べることができる洋食風という感じだったのでしょう。
神戸では『にく天』と呼ばれ、牛スジ肉やコンニャク、キャベツを入れて焼くなど現在のお好み焼きに近づいていきます。
お好み焼きが大阪や広島で発達するのは、戦後からのようです。終戦後はコメ不足。アメリカからの支援で小麦粉は比較的安価で手に入ります。これにキャベツをどっさり入れてかさ増しする。食糧難でお肉が高価だからイカなど海産物を入れて焼く。
肉や玉子が手に入るようになれば、それらを入れる。大阪ではお好み焼きのメニューを『豚玉』『イカ玉』などと言いますが、これは食糧難の時代、玉子が入っていると高級感が出るからだとか。
ちなみに東京では『豚天』『イカ天』となります。これは大正時代、子ども相手のモノマネ料理だったころ、それぞれの天ぷらを模した味(もしかしたらちょこっとくらいは本物が入っていたかもしれませんが)の名残のようです。

(食文化研究家:巨椋修(おぐらおさむ))2021-1

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